40代後半から50代にかけて、多くの女性が「更年期」を迎えます。この時期はホルモンバランスが大きく変化し、体だけでなく心にもさまざまな影響が出ることがあります。特にメンタル面の不調は、多くの女性にとって深刻な問題となります。
私自身も更年期に突入し、想像以上にメンタルが不安定になりました。イライラ、突然の涙、不眠、無気力感…これまで経験したことのないつらさに戸惑いながら、なんとか乗り越えてきました。
本記事では、私がどのような症状に苦しみ、どんな方法で回復していったのかを具体的にお伝えします。同じ悩みを抱える方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
突然襲ってきた更年期のメンタル不調
ある日突然、涙が止まらなくなった
私はもともと活発で、ポジティブな性格でした。しかし、50歳を迎えた頃から「なんだか気分が晴れない」と感じることが増えました。そしてある日、何の前触れもなく、家事をしている最中に突然涙があふれてきたのです。
理由は分かりません。「悲しい」という感情も特にないのに、涙が止まらない。家族に「どうしたの?」と心配されても、自分でも説明がつかず、ただ「わからない…」と答えるしかありませんでした。
その日を境に、情緒不安定な日々が続きました。些細なことでイライラし、ちょっとしたことで落ち込む。何をするにも気力がわかず、楽しかったことすら面倒に感じるようになりました。
不眠と動悸、そして不安感
メンタルの不調が進むにつれ、今度は不眠が始まりました。布団に入ってもなかなか眠れず、ようやく寝ついたと思ったら夜中に何度も目が覚める。明け方には動悸がして、「このままどうにかなってしまうのでは…」という強い不安感に襲われることもありました。
この頃になると、仕事や家事すら手につかなくなり、家にいる時間が増えました。外に出るのが億劫になり、友人との約束も次々とキャンセル。家族にも「疲れているから」と言い訳をして、一人の時間を求めるようになりました。
回復への第一歩:自分を責めない
「これは更年期のせいだ」と理解する
何が起こっているのか分からず、不安だけが募る日々。しかし、ネットや書籍で更年期について調べているうちに、「これは私だけの問題ではない」と気づきました。
更年期には、ホルモンバランスの変化が影響して心身にさまざまな不調が出る。私のこのつらさは、決して「性格が弱いから」ではなく、「体の変化によるもの」なのだと理解することで、少し気持ちが楽になりました。
「無理をしない」と決めた
それまでは「頑張らなきゃ」と自分を奮い立たせていましたが、この時期は無理をしないことを決意しました。
・家事は完璧でなくていい ・仕事の負担はできるだけ減らす ・できない日は、とことん休む
「今日は何もできなかった」と自分を責めるのではなく、「今日は休む日だった」と考えるようにしました。
食事と運動で体を整える
体に良いものを意識して食べる
更年期のメンタル不調を改善するために、食事を見直しました。特に意識したのは以下の食品です。
・大豆製品(豆腐、納豆、豆乳) → 女性ホルモンを補う ・青魚(サバ、イワシ) → オメガ3脂肪酸が脳をサポート ・ナッツやバナナ → セロトニンの分泌を促す ・発酵食品(ヨーグルト、キムチ) → 腸内環境を整える
ファストフードや甘いものを控え、なるべく自炊を心がけました。食生活を変えて数週間経つと、少しずつ気分が落ち着いてきました。
運動を習慣化する
最初は外に出るのも億劫でしたが、無理のない範囲で軽い運動を始めました。
・朝の散歩(15分) → 朝日を浴びることでセロトニンが増える ・ストレッチ → 血流を良くする ・ヨガ → 呼吸を意識してリラックス
毎日少しずつ体を動かすことで、心のもやもやも軽くなっていきました。
人とのつながりを大切にする
更年期のメンタル不調がひどいときは、人と会うのも避けがちでした。しかし、家族や友人に正直に気持ちを打ち明けることで、気持ちが楽になったことも多かったです。
特に同じ更年期を経験している友人と話をすると、「私も同じだったよ!」と言われて安心できました。「一人じゃない」と思えたことが、大きな支えになりました。
現在の私と、これからのこと
あの頃のつらさが嘘のように、今は穏やかに過ごせています。もちろん、更年期が完全に終わったわけではありませんが、自分なりの対処法を見つけたことで、必要以上に不安になることはなくなりました。
✔ 自分を責めない ✔ 無理をしない ✔ 食事と運動を大切にする ✔ 人とのつながりを大事にする
更年期は人生の通過点。長い目で見て、自分をいたわりながら過ごしていきたいと思います。
今つらい思いをしている方も、きっと回復への道はあります。無理せず、自分のペースで一歩ずつ進んでいきましょう。
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