キャリアと育児をあきらめない。認められたい気持ちと向き合う働き方まとめ マネー・キャリア

キャリアと育児をあきらめない。認められたい気持ちと向き合う働き方まとめ

キャリアと育児をどちらも大切にしたいと思うほど、「もっと認められたい」「でも家庭もおろそかにしたくない」と心が揺れることがあります。仕事で評価されたい気持ちも、子どもや家族との時間を守りたい気持ちも、どちらも自然なものです。この記事では、働く女性が感じやすい悩みを整理しながら、自分らしくキャリアと育児に向き合うための考え方をやさしくまとめます。

キャリアと育児を両立したい女性が増えている背景

働き続けることは、もう特別な選択ではなくなっている

以前は、結婚や出産をきっかけに仕事を離れる女性も少なくありませんでした。けれど今は、育児をしながら働き続けたい、仕事を通して自分の可能性を広げたいと考える女性が増えています。

令和6年の15〜64歳女性の就業率は74.1%、25〜44歳女性では81.9%とされており、働く女性は身近な存在になっています。一方で、女性の正規雇用比率は25〜29歳をピークに下がる傾向も示されていて、出産や育児の時期に働き方を変える人が多いこともうかがえます。

つまり、今の女性たちは「働くか、家庭か」の二択ではなく、「どう働き続けるか」「どんな形なら自分らしく続けられるか」を考える時代にいるのだと思います。

育児中のキャリアには、見えにくい葛藤がある

育児中のキャリアで難しいのは、仕事の能力だけでは語れない部分が多いことです。

たとえば、急な発熱で早退する日がある。保育園のお迎え時間があるため、残業に対応しにくい。家に帰ってからも家事や育児が続き、学び直しや資格勉強の時間を取りにくい。

こうした状況が続くと、「私はちゃんと評価されているのかな」「同僚に迷惑をかけているのでは」と感じてしまうことがあります。けれど、それは能力が足りないからではなく、担っている役割が多いからこそ起こりやすい悩みです。

「認められたい」は悪いことではない

評価されたい気持ちは、前に進む力にもなる

「認められたい」と思うことに、少し後ろめたさを感じる人もいるかもしれません。

でも、仕事で頑張ったことを評価されたい。家庭だけでなく、ひとりの人として必要とされたい。自分の努力を誰かに分かってほしい。そう思うのは、とても自然なことです。

大切なのは、認められたい気持ちを自分を責める材料にしないことです。

「もっとできるはずなのに」と追い込みすぎるより、「私は何を大切にして働きたいのか」を見直すきっかけにすると、心が少し軽くなります。

周りからの評価だけに頼りすぎない

キャリアと育児を両立していると、どうしても職場の評価や家族からの言葉に気持ちが左右されやすくなります。

もちろん、評価されることはうれしいものです。けれど、周りの反応だけを軸にしてしまうと、頑張っても頑張っても満たされにくくなることがあります。

そんなときは、小さくても「自分で自分を認める習慣」を持つことが大切です。

今日は子どもの準備をしながら出勤できた。限られた時間で仕事を終えられた。会議でひと言でも意見を出せた。そうした小さな積み重ねも、十分に前へ進んでいる証です。

育児中でもキャリアを止めないために見直したいこと

今すぐ昇進だけを目指さなくてもいい

キャリアという言葉を聞くと、昇進、転職、収入アップ、資格取得などを思い浮かべる人が多いかもしれません。

もちろん、それらも大切なキャリアの一部です。ただ、育児中は時間や体力に限りがあるため、いつも同じスピードで進めるとは限りません。

今は大きく伸ばす時期ではなく、経験をつなぐ時期。人脈を保つ時期。得意分野を少しずつ磨く時期。そう考えると、焦りすぎずにキャリアを続けやすくなります。

キャリアは、まっすぐな一本道ではありません。少し立ち止まったり、回り道をしたりしながらも、自分の経験を積み重ねていくものです。

「できること」を見える形にしておく

育児中は、どうしても勤務時間や働き方に制限が出やすくなります。そのため、頑張っているのに評価に結びつきにくいと感じることもあります。

そんなときは、自分の仕事を見える形にしておくことが役立ちます。

たとえば、担当した業務、工夫したこと、短時間で成果につながったこと、周囲をサポートしたことなどを簡単にメモしておくと、自分の強みを整理しやすくなります。

評価面談や転職活動のときだけでなく、自分自身が「何もできていないわけではない」と確認する材料にもなります。

働き方の制度は、知っておくだけでも安心につながる

両立支援の選択肢は少しずつ広がっている

近年は、仕事と育児を両立しやすくするための制度も少しずつ見直されています。2025年からは育児・介護休業法の改正が段階的に施行され、育児のためのテレワーク等の導入が努力義務化されたり、子の看護等休暇や残業免除の対象が広がったりしています。

また、3歳以上小学校就学前の子どもを育てる労働者に向けて、企業が複数の柔軟な働き方の措置を用意し、対象者が選択できる仕組みも進められています。

制度をすぐに使うかどうかは別として、「自分にはどんな選択肢があるのか」を知っておくだけでも、働き方を考えるときの安心材料になります。

育休取得は女性だけの課題ではなくなっている

育児とキャリアの両立は、女性だけが抱えるものではありません。令和6年度の雇用均等基本調査では、育児休業取得者の割合は女性86.6%、男性40.5%とされています。男性の取得率も上がってきているものの、女性との差はまだ大きい状況です。

家事や育児の負担が一人に偏ると、どれだけ制度があっても続けにくくなります。パートナーや家族と、仕事の予定、家事の分担、子どもの急な対応について話し合っておくことも、キャリアを守る大切な土台になります。

自分に合うキャリアと育児のバランスを見つけるコツ

「理想の働くママ像」から少し離れてみる

SNSやメディアを見ていると、仕事も育児も家事もきれいにこなしているように見える人が目に入ることがあります。

けれど、見えている部分はその人の生活の一部です。比べすぎると、自分だけが足りないように感じてしまいます。

大切なのは、誰かの理想像に近づくことではなく、自分と家族にとって無理の少ない形を見つけることです。

たとえば、今は時短勤務で経験を積む。子どもが少し大きくなったら転職を考える。在宅勤務ができる職種へ少しずつ準備する。副業や学び直しを小さく始める。

キャリアの形は、人によって違っていて大丈夫です。

頑張る方向をひとつに絞りすぎない

育児中は、仕事も家庭も完璧にしようとすると疲れやすくなります。

だからこそ、「今月は仕事の引き継ぎを整える」「今は睡眠を優先する」「今年は資格の情報収集だけする」など、頑張る方向を小さく決めるのがおすすめです。

すべてを同時に進めなくても、少しずつ整えていけば、キャリアは途切れずにつながっていきます。

キャリアと育児に悩んだときの見方をやさしく整理

悩みやすいこと 見方を変えるヒント
時間が足りない 長く働くより、限られた時間で何をするかを考える
評価されていない気がする 成果や工夫をメモして、自分の実績を見える化する
周りに申し訳ない 相談や共有を早めにして、ひとりで抱え込まない
キャリアが止まった気がする 今は準備期間、経験をつなぐ期間と考えてみる
もっと認められたい 他人の評価だけでなく、自分で自分の努力を確認する

キャリアと育児の両立は、正解を探すというより、その時々の自分に合う形へ調整していくものです。

「今の私にはこの働き方が合っている」と思えるだけでも、心の負担は少しやわらぎます。

まとめ

キャリアと育児を両立する中で、「認められたい」と感じるのはとても自然なことです。仕事で評価されたい気持ちも、家族を大切にしたい気持ちも、どちらかを否定する必要はありません。

大切なのは、周りと比べすぎず、自分にとって無理の少ない働き方を見つけていくことです。制度を知ること、家族と分担を話し合うこと、自分の実績を見える形にすること。小さな工夫の積み重ねが、育児中のキャリアを支えてくれます。

今は思うように進めない時期があっても、それはキャリアが終わったということではありません。自分のペースで経験を重ねながら、仕事も暮らしも大切にできる道を少しずつ選んでいきましょう。